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その2 民家は人様の為に造られた?
今でこそ数が少なくなっているが、古民家は概ね立派で大きい。 昔の建物はその殆どが平家に屋根が架かっていて、間取りは主に土間・板の間・お座敷の3つのブロックに分かれていた。そこでの生活は主に家族の寝食・生産・接客であり、と… -
雀踊り
我が信州には本棟造という独特な造りの民家が沢山残っている。その正面屋根はウデを広げて家を守る様に緩い勾配の大屋根が架かっていて、棟には大抵『雀踊り』という棟飾りが乗っている。 これは当初石おき屋根の頂部を雨から防ぐ装置で… -
諏訪の民家・その後
先日の雪の日、数年前に諏訪で民家再生したお宅に伺った。 アプローチに立つと雑木が葉を落とし、枝から抜ける住まいのシルエットが浮かび上がり、雪景色の中では全てがモノトーンで静かだ。 深緑の頃、撮った写真も思い浮かべた。 よ… -
その1 民家は差別用語であった?
民家とは古くて立派で逞しい住まいと思われがちだが、江戸時代に始まる用語で、実は武士が『お屋敷』と区別した庶民の住居で農家・町家・漁家などのことで、質も規模も価値が低いとみなされた住居の事を指した。 それは士農工商の身分制… -
民家の話
設計の仕事をして今年で50年・73歳となる。ここまで目標もなく頼まれたものをただがむしゃらにやってきたが、結果として『民家』に至った。そして今、民家に学んでいる。 古民家は今でこそ少し注目されてきたが、今までは役に立たな… -
トウダイの石?
塩尻の自宅近くに古くからの石工屋さんがある。壁に大きな古い看板が付いている。 右から読むと『トウダイノイシ』だが、左からだと『イシノダイトウ』だ。 東大の石なら名石で貴重だろうが聴いたことがない・・。 左側の道端に回って… -
民家なんでも相談室の開設
民家再生の仕事を続けて40年を超える。当初の試行錯誤からかなりの実績を積んで、自信も着いた。現在も仕事とは別に時々民家に関する相談がある。 価値があるのか?、壊して良いものか?、貰ってもらえないか?・・・。今日も古い蔵を… -
牛梁(うしばり)
松本の商店街にはたくさんの店蔵が残っている。防犯、防火、保存などには最適で立派な建物である。 中町は『蔵のある町』として街並みが揃っているのでそこに蔵風の新築のお店を相談された。本物はなかなか大変であるからせめてそれらし… -
大衆食堂
先日孫の誕生日のお祝いにと孫の希望である食堂に家族皆で出かけた。そこは昔ながらの安くて上手い大衆食堂である。本当に久しぶりであるが、たくさんのお客さんがいた。 我が家族は全員それぞれ全ての定食を平らげたあと、ソフトクリー… -
冬の北アルプス
北アルプスの麓、白馬でスキー小屋の再生工事が続いている。今年は例年になく15年振りの大雪で仕事も遅れ大変そうである。職人さんは毎日雪かきから始めているという。 しかし毎週監理で白馬の現場の向かう道すがら、途中田んぼの向こ…