かわかみ建築設計室

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土蔵の改修

秋深しである。

まち中にある土蔵の若い持ち主から何とか治して残したいという相談があって
いい左官屋さんを紹介しようと伺うと、既にその職人が治していた。
近頃はそういう仕事も少なくて職人も少いし高価なため、持ち主が不安でいたようだ。

土蔵は入口横に味噌部屋があり、
一階は米倉で二階に上がると衣装や家財道具を仕舞ってある典型的なものである。
牛梁には明治20年の建前と棟梁の名の墨書があった。
築130年である。外観は黒漆喰となまこ壁の上等な土蔵である。
数年前の松本地震で少し痛んでいたが補修すれば問題はない。

馴染みの左官屋さんは自分で足場も組み、無口でコツコツと一人でやっている。
間もなく完成である。

お施主さんには土蔵のすばらしさのウンチクを話したら安心したようだ。
設計の仕事にはならないが、少しは役に立ったかもしれない。

川上

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松岡フラスコ
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