かわかみ建築設計室

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丸太の古材

東京は武蔵野で民家風の地ビールレストランの新築工事の設計が完了した。
木造二階建ての外観は伝統的な町家と蔵をつなぎ、内部は民家の土間をイメージしたものだ。

一般的に土間は吹き抜けで、見上げる丸太の木組みが魅力である。
その構成は新材でも出来るが古材による丸太組には敵わないと思っている。
で、民家の小屋組を設計すると同時に構造的にもバランス的にも
安心な古材を
探して使うことにした。

とはいえそれに見合う古材はなかなか見つからない…
幸い民家を解体保存してあった大量の古材が新潟にあり、
その中から選び出そうと現地に出かけた。
待ち構えていた大勢の人手とクレーンで1日がかりの作業であった。

約20年間保管してあった大量の梁材

 

寸法と長さや曲がり具合を調べて…

 

長すぎる部分は切断する

 

今では堅くなった松丸太の小口を見ると、年輪が詰まっている。100年以上の木だ

 

選び出した丸太と職人さんたち

 


とはいえそれは全体の中ではほんの一部であって、
他に大量の新しい木材と加工が必要だ。プレカットと手仕事の合わせ技である。

古材は300キロも離れた加工場に運んで加工してもらうわけだが、
この部分は職人さんの技と勘が欠かせない。
工事が始まって果たしてカタチになるのか不安であるが何とかしてもらうしかない。

とにかく最も大事な第一歩であるが、これからである。

川上

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松岡フラスコ
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