赤松のゆくえ
建築設計でも主に住宅の相談で今に至っている。新築や増改築が多かったが、最近は6割以上が民家再生の仕事だ。
家の相談に伺うと必ずといって良いほど家の前に門被りの赤松が迎えてくれたが、最近は珍しくなった・・。
今回の相談も手入れが大変なのと支障があるとのことで赤松の処分をすることになった。で、勿体無いと思い、勝手に我が家に貰うことにした。
女房に相談すればいらないと言うに決まっている。現持ち主も庭師も心配してくれたが事後承諾の決意である。
我が家も和風の田舎家なので絶対に調和する。
突然ではあるが計画は決行された。赤松は我が家の玄関先にドンと坐った。
いい感じである。
思ったより女房の反応がいい。少しは理解して人間的に成長したのだ。
そういえば築100年の我が事務所の前にも赤松が鎮座している。
昔は当たり前の顔としてセットであった。
大げさにいえば和風の伝統を受け継ぐことができたのではと・・。
川上