布引観音
晩秋の小諸城懐古園を散策した帰り道、天台宗の山寺にある布引観音を参拝した。
全体が巨大な一枚岩とおぼしき崖の路を杖を頼りに登ること20分、
息が切れてもうダメかと見上げると、
小さなお堂が巨大な岩に抱え込まれて鎮座している。
それも幾つものお堂が。
中でも鳥取県の国宝「投入堂」と同じ懸造りの観音堂が、目の前に。
こんなところにこれを造るとは…。
先人の信仰の強さに呆れると同時に、今の自分が情けない。
かたじけなさに涙ながるるの想いがこみあげる。
山路を下り終えると年配の女性が駐車場の落ち葉を掃いていた。
川上