今年もインターンシップの学生が
建築設計を志すと思われる学生が学期末を迎えて自主的に我が事務所に訪ねて来た。
こんな田舎の事務所にである。
それでも去る者追わず、来たるもの拒まずである。
先ず飯を食って設計というもののウンチクを話す。
住宅、それも民家に学ぶ家づくりに取り組む意味や価値を話し、それを実現するための手法を伝える。
それから工事現場に連れて行き、ものづくりの雰囲気を見る。
事務所に帰って今設計中の小住宅の外観模型と内観パースに挑戦してもらう。
思ったよりもデキがいい。
修行中とはいえそれらをお施主さんに見せたら喜んでくれた。
次の課題は本人が松本の気に入った同じ場所のスケッチを何回も描いてもらう。
最初は2時間で、次は30分、その次は1分で。
見ると正確な形や雰囲気が出せていない。
何とか気に入ったことを伝えられる魅力的なスケッチを描けるようにもう一度始めからやって貰う。気持ちと手段が一致する様にテクニックを磨く第一段階である。
チョット自己流でコツを教えながら、上手くなくて当然だが、努力する事が大切だと話す。
若い当時の自分を思えば彼は余程問題意識や目的を持っている。
玉磨かざれば光無し・鉄は熱いうちに打て である。
将来はこの国の設計の本当のあり方を探して実績を残してほしいものだ。
川上