くら ・アラカルト
建築設計の仲間と、時代を生き抜いて来た建築という視点から松本の歴史を調べている。
毎年テーマに分け、資料づくりと共に発表をして6年になる。
今年は松本の土蔵について調べたが、先日「歴史の里」で一般の人に話をした。
「くら」は神殿、米蔵、酒蔵、味噌蔵、神輿庫など、用途や地域や時代によって
カタチもさることながらさまざまである。
要は大切なものを守り、仕舞う、醸すなどの目的で造られてきた。
決して主役ではないが家の大切な脇役として侮れないし、独特なものである。
よく見ると技やデザインや材料に至るまで多様で質が高くて飽きることがない。
先祖が遺してくれた貴重な財産である。
用に徹し、手間暇かけてつくり、守ってきたものだ。
そんな再発見の話を皆眠らずに聞いてくれた。
ついでに仕事である再生の話も。
たとえ用途が変わろうとも素晴らしい価値を活かして再利用しようと。
例えばショップや福祉施設や旅館などにである。
我々の仲間がが担うべき仕事であると確信している。
川上