小さな土蔵の大改修完了
昨年夏から始まった土蔵の改修工事がようやく終わった。
山里の傾斜地に建つ付属屋として築120年程の米蔵である。
雨漏れを防ぐために屋根瓦は葺き替えてあったが、建物全体が傾き土壁は崩れ、かなり傷んでいた。
お施主さんに状況を説明してしっかり直す様提案したところ、
かなりの費用もかかるのだがこの際にと根本的に直す決断をして下さった。
なかなかできることではない。
工事にかかると工務店の監督さんはじめ、
熟練の職人さんや多くの人の技と知恵と時間が必要であった。
予想以上の工期を経て見事に創建当時の姿に蘇った。
昔の様子を思い返しながら一廻りして眺め見ると、
なまこ壁の水切りの一部に汚れの様なものが見えた。
近づくと小さな🐸が陣取っていた。正にイキカエルである!
蛙は退かそうとするとオシッコをしてから跳ねて逃げる習性があるため、
漆喰にシミが付いてしまう。
ならばと蘇った土蔵を守ってもらう様にと蛙様に頼んで帰ることにした。
ともかく里山の一角にいい仕事が残って安心した。
川上