建築の日本展
茅野で民家再生をやっている施主の依頼で久々に東京は新木場の
古材ストックの様子を見に行った。
せっかくの機会だからと早朝のスーパーあずさに乗って六本木ヒルズの
森美術館でやっている「建築の日本展」を見に行った。
一言で素晴らしい展覧会である!。
出雲大社、伊勢神宮、茶室待庵、丹下健三自邸…原寸模型も含め、
日本の古代から現代まで代表的な木造建築が解説とともにズラリと並んでいる。
建築家ばかりでなく名だたる文化人の珠玉の言葉と共に。
日本を日本人以上に理解したライト・レーモンド・タウト等の
絞り出した言葉もあった。
この国の文化的「遺伝子」はまさに「自然との調和と高い精神性」が
木を通してカタチとなっている。
優劣はつけがたい緊張の連続はあっという間の1時間半だった。
中でも丹下健三自邸にはマイッタ。現代モダニズム建築の父のルーツがここにあった。
高床で水平に広がり、内と外が一体で木材に無駄がなくプロポーションが素晴らしい!
若き丹下が日本建築の素晴らしさを掌握し、モダニズム時代を横目に、
それを木造で自邸に表現したと解った。
戦後すごい先人を生んだ時代に自分が生きていて幸運である。
同時に残された時間、上を見て良い仕事をしなくてはと再認識させられた。
目的地の新木場では偶然にも木挽き職人が
大木のケヤキを大鋸で挽いている姿を見ることが出来た。
機械化のこの時代にである。
流石に伝統ある木場の一場面であった。
川上