建築事例
豊科田沢T邸 民家再生
田園に舞い降りる民家
【住宅・別荘(リノベーション)】
今回も本棟造の民家であるが、大規模な移築再生である。そこは鉢伏山麓に代々大庄屋を営んでいた家柄である。建物はこんもりとした屋敷林で囲まれた広い敷地の中に本棟造の主屋と門、土蔵群が佇んでいた。代が替わり松本郊外に移り住んだことで、空き家となって久しかったがその間も利活用を探っていた。しかし事情がかみ合わず止むなく解体することになったところ、本棟造の古民家を使って家族三世代が住みたいとの相談があった。それも30になったばかりの若者からである。まったくタイミングよく利活用が可能となり解体を免れた。それにしても元は床面積140坪ほどの本棟造である。そのままだと移築先の土地にも入らず、資金も大変である。工夫を重ね、新しい住居としては何とか半分の面積で納めることができた。
プランは本来南東にリビングゾーンをもってくるが、民家の構成上止むなく北東向きのリビングとなったがそれも快く了解してもらった。極力正面の外観をそのままとすべく以前の西向きから南向きとし、保存した半分の解体材の再建となった。歴史も活かし、現代の生活にマッチしたものとして解体から約1年、丁寧に工事はなされ完了した。
南から約30kmの北の田園の中、西にアルプスをパノラマとした安曇野に、舞い降りる様に古くて新しい民家が蘇った。
プランは本来南東にリビングゾーンをもってくるが、民家の構成上止むなく北東向きのリビングとなったがそれも快く了解してもらった。極力正面の外観をそのままとすべく以前の西向きから南向きとし、保存した半分の解体材の再建となった。歴史も活かし、現代の生活にマッチしたものとして解体から約1年、丁寧に工事はなされ完了した。
南から約30kmの北の田園の中、西にアルプスをパノラマとした安曇野に、舞い降りる様に古くて新しい民家が蘇った。